小学生や中学生の、体力低下と技術力の低下を防ぐ3つの方法
現在、小学生や中学生の、体力や筋力の低下が問題になっている事は、ご存知でしょうか?
2020年1月、中国においてコロナが発生、正確にコロナ感染症と言い始めたのが、この時期というだけで、原因不明の肺炎としては、これ以前や、のちのち調べたらコロナだったという報告もあり、だいたいの時期としますが、
確かに、コロナにより、密を避けるため、学校も行事も、全て中止になってしまいました。
すべてのスポーツ活動も自粛、クラブ活動や部活動も中止、そもそも、複数人で集まる事自体が中止になり、子供たちから、スポーツにおける夢や青春、将来活躍するような選手になっていたかも知れない部分も含めると、相当な代償ではないでしょうか。
中学生においては、多少は家の周りなどで、トレーニングをしている子供もいましたが、やはり部活動など専門的なスポーツ競技になるほど練習は厳しく、また、体力トレーニングでも、自分自身を追い込むほどにトレーニングできる子供は少ないでしょう。
小学生だと、体力やスポーツの事、何をどうすればいいのかも分からず、さらに、テレビやゲームなどの誘惑もあり、自分から動く子供は、より少なくなるでしょう。
小学生・中学生における、身体の発達を考えると、ほぼ約2年、運動が出来なかった、この子供たちの世代が、本来活躍するはずだった時間は、簡単に取り戻すのは厳しいでしょう。
しかし、体力低下につながる問題は、コロナによる原因だけではありません。
じつは、小学生や中学生の体力低下は、それ以前、令和元年には、スポーツ庁により、全国的な調査をふまえ、すでに問題となっていました。
自粛活動が広がる以前から、小学生や中学生の、スポーツ活動を含む生活リズムは、変わり始めていたのです。
この記事で分かることは・・・
- 小・中学生の体力低下は、思っているよりも深刻です。まずは、身体を動かす事!できる事から始めよう。
- 普通のトレーニングと、各種スポーツにおける専門的なトレーニングは違います。習い事は成長期に始める方が、身体が動かしやすい!
- 普段の生活スタイルも見直し、身体を動かす環境作りを!
スポーツにおける、体力トレーニングと専門的な練習
まずは、スポーツ競技を習っていくなかで、体力トレーニングと競技における専門的な練習がありますが、その違いは何でしょう。
体力トレーニング
体力トレーニングは、一般的にも知られる、人間の基本的な体力(スタミナ)や、筋力・俊敏性・持久力などを向上させるトレーニングを言います。
様々なトレーニングがありますが、基本的には、現在の自分よりも1つ上を目指し、回数や重さ、速さなど、少しづつ増やしたり、ラップタイムを縮めたりしていきます。
ずっと、年中、同じレベルの負荷や回数で行っていると、いずれ身体が慣れてきて、向上よりもキープ(維持)させているだけになり、せっかくのレベルアップが目的のトレーニングが、健康を意識したり、体力維持のためのトレーニングと変わらない程度になってしまいます。
体力トレーニングでは、短期目標や、中期や長期的な目標など設定したり、前回のトレーニング時の自分の限界値を、1回でも超えることなどを目標に練習し、その分、きちんと身体を休ませる日を作る事も重要になってきます。
スポーツ別、専門的な練習
専門的な練習は、今、習っているスポーツがあれば、そのスポーツに特化した練習がメインになります。
野球なら、球を当てる動作や素振りなど、サッカーなら、ボールを蹴る動作やヘディングなど、水泳なら泳ぐなど、そのスポーツをやるのに必要な動作、必要な筋肉、必要な身体能力を向上させていくのが、専門的な練習になります。
スポーツ競技により、身体の使い方も変わるため、専門の指導者や、それなりの経験者から教わる必要があります。
しっかりとした、正しい動作の反復練習や、その競技にあった筋トレなどが必要で、そのスポーツ競技に合った身体つきや、動きができるようになっていきます。
家での練習
そこで、この体力トレーニングや専門的な練習を家で行う場合、当然ですが、体力トレーニングがメインになります。
専門的な練習は、指導者がいる時に行う方が、効率が良く、間違ったフォームの修正や、正しいフォームへのアドバイスなど聴くことができるからです。
ある程度、練習してきた生徒なら、指導者に教えてもらったことを、思い出しながら練習することはできますが、始めたばかりだったり、小学生低中学年くらいだと難しいでしょう。
そして、体力トレーニングは、ほとんどが、繰り返しの動作で、回数をこなすか、負荷を上げるかになりますが、
小学生は当然、中学生でも、家で孤独に耐えながら、もくもくとトレーニングするのは、大人でも続かない人がいるように、しっかりとした目標や精神力が必要になってきます。
体力低下の原因は、トレーニング不足だけではない、生活習慣と環境の変化も考えられる
生活様式の利便性を求め、環境や意識の変化が起こした結果が、子供たちの体力低下にもつながっている。
現代の生活習慣では体力が落ちていく
令和元年、スポーツ庁による、全国体力・運動能力・運動習慣等調査では、小学生や中学生における、肥満や、朝食を食べない子供が増えていることを指摘している。
「背を高くしたい!成長に必要な5つの要素!」でも、説明していますが、朝食は朝起きてからの、最初のエネルギーを補給する大切な時間です。
朝食を食べる子供の方が、体力測定の結果、体力が高いことが確認されています、また、朝食を作る時間が無いため、パンにする家庭もあるようですが、朝食のパンとご飯の違いが、脳へ影響を与えることも実証されています。
利便性を求めることは、生活のしやすさや、快適な環境を作るためには必要なことでしょう。
子供たちも、習い事など学ぶことが多くなり、習い事を掛け持ちするのは、当たり前のようになっています。
ただし、その変わり、子供たちには、運動する機会が減ったり、外で遊ぶ時間や場所がなくなり、偏った食事や、遊ぶ時間ほしさの睡眠時間を減らしてまでの夜ふかしなど、生活習慣が乱れることにより、本来元気なはずが、調子が悪くなったり、運動する基本的な体力がつかないなど、支障がでてくるのです。
子供たちだけではなく、指導者側もやる事が多くなり、そもそものなり手の不足や、指導者によっては、子供を指導する総合的なレベルの差があるなど、特に若手に見られるようです。
社会全体での環境の変化のため気付かない
現代社会では、習い事をしていない子供の方が、圧倒的に少ないです。
逆に1つ以上、2つ、3つ掛け持ちして、毎日何かしらの習い事へ出かけている子供もいるでしょう。
また、携帯電話のアプリや機能、テレビやインターネットの操作も、小学生低学年でも扱える時代になり、動かずとも、楽しいことや、調べたり、周りの人とつながることが出来てしまうようになりました。
電化製品やネット環境の普及により、合わせて低下していく、子供たちの体力問題ですが、ここへコロナにより、体力トレーニングや運動系の習い事の中止、学校へ行かずのオンライン授業や、小学生低学年からのネットやパソコン操作の導入なども含め、
社会全体で動いていくと、その変化には気付かず、そして、周りの変化に合わせていく必要もありますので、
社会全体の風潮が、テスト結果や習い事による優越を優先し、運動能力や体力を軽く見るようになった、そして、それが当たり前になり、忙しい親も、その流れにのるしかないという状況など、
時代の変化の1つのため、気付かないうちに、体力や筋力低下につながってしまっているのです。
体力低下と技術力低下を防ぐ、3つの方法
普通に運動系の習い事ができていれば、その指導者が、技術面以外にも、体力や筋力面など、しっかりと指導してくれているでしょう。
ただ、運動系の習い事もあまり出来ない状態ならば、最低限やると良い方法があります。
外で運動する機会をつくる
現代の子供たちは、運動する機会自体が少ないです。
軽く走る、なわとびや基本的な体力トレーニングだけでも行うと、身体は動かしやすくなります。
また、反復横跳びやジャンプなど、しっかりと行う事で、筋力や瞬発力、持久力の良いトレーニングにつながるメニューもあります。
楽しいと思わせることが重要
つらい動作や、長めのトレーニングは、1人で孤独に行うと、時間も長く感じますし、
その間、頭をよぎるのは「つらい・きつい」といった感情が多くなるため、期間としても長く続けることが嫌になってしまいます。
トレーニングは楽しく行うと、快適な気分にもつながり、トレーニング効果も高まります。音楽を聴きながら行うのも良い方法ですし、親が声掛けだけでもサポートできると、子供は嬉しいものです。
生活習慣を改善する
エネルギー源となる食事、身体を休めて体力を回復させる睡眠、まずは、ここらへんから改善していくと、体力向上や疲労の軽減で、身体を動かすことも、楽になるはずです。
そして、身体を動かす運動も、しっかり行うようになっていくと、バランス良いサイクルになり、本来の子供たちの元気な姿になるのではないでしょうか。
本来は、幼児期からの運動を習慣化できると、それが普段の生活のリズムになり、身体を動かすことが苦しい事ではなく、楽しい事になってきます。
まとめ(小学生や中学生の、体力低下と技術力の低下を防ぐ3つの方法)
小学生は当然、中学生でも、まだまだ成長期として、身体を大きくできる段階にあります。
いろんな習い事で、時間の制限を受けるなか、コロナもあり、家の中で過ごす機会が多くなりました。
時代が、今はそういう時代なんだという事で、否定するつもりはありませんが、成長と合わせて発達する運動能力は、幼少期から中学生時期ほど重要で、その後の高校生や大人になってからの運動能力に影響があることも、確かなことなのです。
よく、おじいちゃんは運動ができたなど、話しを聞く機会もありますが、やはり、おじいちゃんの時代では、今とは違う生活の流れがあり、運動や身体を使う遊びなども豊富で、今よりも体力的にも優れた方がいらっしゃっても、おかしくはないのでしょう。
体力低下と技術力低下を防ぐ、3つの方法の話しをさせて頂きましたが、これに合わせて、実践してほしいことが、もう1つだけあります。
それは、子供に対しての親の関与です。
子供の面倒は見ているよ。という方もいらっしゃると思いますが、普段の生活に対する、親としての関与ではなく、一緒に運動をしたり、時には、運動後に一緒にお昼寝するなど、時を一緒に過ごすこと。
中学生くらいになると、思春期も始まり、逆に一緒にいてくれなくなるかも知れませんが、幼少期や中学生は、やはり、親に褒めてもらいたい、認めてもらいたいという思いがありますので、
親側の体力やその他の都合で、同じようなトレーニングができなくても、親は軽めに一緒に運動したり、トレーニングを見てサポートするだけでも、子供としては、とても嬉しいものなのです。
子供としても、親は、年齢や体力的に、運動ができないのは理解し始めますので、同じことをする必要はありません、幼少期から、子供と一緒に運動している親子は、比較的、思春期になっても、子供と話す機会が減ったり、子供との距離ができたなどという話しは、あまり聞きません。
どうせなら、家族そろって健康体でいられるように、日頃の運動を、子供をメインに楽しんでみて下さい。
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