自信は経験、緊張や不安は精神力、心理的スキルトレーニングと心理的競技能力を知ろう
「いまいち試合で、きちんとした自分の技や力を出していけるか自信がない。」
中学3年にもなると、部活動の最後の大会が近づいてきますが、周りに圧倒され、心配になる生徒も出てきたりします。
それでも、一生懸命やっていますし、大汗をかいて練習している姿からは、しっかりと勝ちたいという気持ちも伝わってきます。
それでも、少し自信がなかったり、不安になってくるのは、よく分かります。
緊張もそう、練習とは違う場所、大きな会場、たくさんの大人(関係者)や、出場選手たち、そこから伝わる雰囲気から、ドキドキは増し、身体が固くなりがちです。
これは、さらに大きな舞台で活躍する、オリンピック選手の方々でもあるそうで。
「何度経験しても、緊張はする。」だから、適度にコントロールし、高揚感は高めたまま、身体は動きやすいように、持っていくそうです。
この記事で分かることは・・・
- しっかりと、経験を重ねた自信ほど、強い自信(本当の自信)
- 精神力を高めるために、まずは、自分の弱さを知ろう
- 技や力・体力だけではなく、精神力も鍛えていく必用がある
本当の自信を持つという事
自信があるのはとても良い事ですが、根拠のない自信ではなく、しっかりとした、経験の積み重ねからの自信であれば、本来の自信といえるでしょう。
自信は高すぎても、低すぎても、ダメ
自信満々に、自信が高すぎる場合、自信過剰になりがちで、甘く見て失敗したり、折れる時には、立ち直れないほどに凹む場合があります。
また、低すぎても、なかなか前へ進まず、自信が持てない事で、性格も閉鎖的になったり、自信喪失になりやすいと言えます。
この極端な、自信の高すぎ、低すぎは、経験や知識が無い、もしくは少ない時に起こり、しっかりとした知識や経験を積んだ裏付けがあることで、本当の自信へと変わっていきます。
自信とは、経験を積み重ねていくもの
心理学で、ダニング・クルーガー効果というものがあります。
アメリカ、コーネル大学の、デイヴィッド・ダニングと、ジャスティン・クルーガーによって、定義されたものですが、
ある程度の知識を入れていくと、知識が無いところで、たまに失敗をしたり、経験の無さから失敗をすることもでてきます。
しかし、知識を得ている分、自信を失い凹みはしても、自分の脳力不足からの失敗と理解したり、次はこうしてみようなど、やり方を試行錯誤してみたりする事で、
少しづつ凹んだり、立ち直る事を繰り返し、その知識と経験を重ねる事により、本当の自信へと変わっていくようになります。
これは、指導者が代わりに、失敗や負けた理由を説明し、次に活かせるポイントやアドバイスをする事、そして、それを重ねていく事でも、段々と自信をつけていく、同じ効果があります。
精神力を高めて、試合に臨もう
頑張って練習を続けてきても、試合前になると、余計な緊張や迷いが出てきてしまうものです。
トレーニングで精神力を高めて、試合には自分の100%を出していけるよう、挑戦しよう。
精神力を高める、心理的スキルトレーニング(メンタルトレーニング)
心理的スキルトレーニングは、心理学で扱われている言葉ですが、聞き慣れている言葉だと、メンタルトレーニングの方が、わかりやすいかも知れません。
精神力が弱いと、緊張や不安などの心理的要因によって心が乱され、実力が出せないという事も起きてしまいます。
また、中学生くらいだと、緊張している=弱さと思い、周りに緊張していると思われたくないため、本人的には、緊張はしていない。と言ってみたり、余計な考えをした結果、いつのまにか不安になっている事もありますが、
これは、心理的効果で、緊張はしていないと言い聞かせようとするあまり、自分は緊張していると認めてしまっている事で、他にも、失敗しないようには、失敗をイメージしてしまっていたり、マイナスがそのまま、マイナスに出てしまっているのです。
なので、成功したイメージや、しっかり技を成功させているイメージをした方が、成功率は上がるので、まずは、イメージや気持ちだけでも、勝利を連想した方が良いでしょう。
この、言葉やイメージする感覚などをプラスに向かせて、意識を変えるだけで、自分自身のとらえ方が変わり、心理的にも試合に臨みやすい心の状態にする事ができます。
また、不安や緊張と、笑う事は同時に出来ない相反する感情なため、不安や緊張している時に、笑っていた事を思い出したり、単純に笑ってみるのも、打ち消す効果がありますので、ぜひ試してみて下さい。
きちんと、緊張している、不安になりやすい、などその自分の状態を理解し、それに打ち勝つ自分を作れるように、心理的スキルトレーニング(メンタルトレーニング)を取り入れていきましょう。
心理的スキルトレーニングは、心理的スキルを高める事により、試合前など、心をコントロールする術を身につけたり、心を強くもつ、心構えができるようになります。
心理的競技能力(心理的スキル)を確認しよう
スポーツ心理学における、選手に必用な心理的スキルを、心理的競技能力と言い、その中から、弱い部分を見極めたうえで、必用なところを伸ばしていくと良いでしょう。
心理的競技能力は、5つに分けられます。
- 競技意欲
- 精神の安定・集中
- 自信
- 作戦能力
- 協調性
①競技意欲は、さらに4つに分けられる
- 忍耐力(がまん強さ・ねばり強さ)
- 闘争心(戦い向かっていく気持ち)
- 自己実現意欲(夢を手に入れたい気持ち)
- 勝利意欲(勝ちたい気持ち)
②精神の安定・集中は、さらに3つに分けられる
- 自己コントロール能力(気持ちの切り替えができる)
- リラックス能力(不安や緊張を抑える)
- 集中力(落ち着いてプレーに集中すことができる)
③自信は、さらに2つに分けられる
- 自信(実力を出していける自信・目標を達成する自信)
- 決断力(迷わずに、自分の意志を貫ける)
④作戦能力は、さらに2つに分けられる
- 予測力(作戦を立てたり、戦況によって作戦を変更する)
- 判断力(的確に、冷静に、戦況を見極め瞬時に判断する)
⑤協調性は、協調性のまま
- 協調性(チームワークや団結心を持ち、協力し励まし合える)
自分の弱い部分や、足りない部分を見つけ出し、普段から意識し、練習や試合に取り組みましょう。
まとめ(自信は経験、緊張や不安は精神力、心理的スキルトレーニングと心理的競技能力を知ろう)
十分に練習をして来たとしても、本番に弱い人や、緊張など、どうしても思うように動けなくなる人はいます。
それでも、みんなが同じ条件の元で試合をするならば、厳しいようですが、それらも、実力の一つであり、そのプレッシャーや緊張に耐え、本来の動きが出せた者が、勝者となる。
このように、磨き上げた技術や、積み重ね作り上げた筋力や体力に加え、しっかりと試合や本番に向き合える精神力、この3つを鍛え、試合に向き合っていくしかないのですから。
だけど、一つだけ、最後に思い出してみてくださいね。
その試合の場所に立つことが出来たのは、がんばってきた、諦めずに進んできた、あなた、だから出来たこと、さあ、自信を持っていこう!
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